モンテッソーリ教育について
モンテッソーリ教育は、イタリアが生んだ最初の女性医学博士で精神医学者であり、
優れた教育家であるマリア・モンテッソーリ(1870~1952)が提唱し実践した教育です。
彼女は、適切な環境と援助が与えられるならば、子どもは自ら成長するものであることを発見しました。
子どもは、人格形成の一番大切な時期に自らの属する文化に適応し、
環境と自発的なかかわりを持つことによって、自主性・協調性・社会性を育みます。
また、物事にじっくりと取り組む中で知性の発達に結び付くだけでなく、真の喜びに出会います。
モンテッソーリ教育が目指すものは、
子ども一人ひとりの人格の完成であり、平和で民主的、文化的な理想社会の建設です。
日本の教育基本法第一条に定められている教育の目的と一致している教育法と言えます。
【発達の4段階】
マリア・モンテッソーリは、子どもの観察を通して、人間は0~24歳の間に心身が大きく4回変化し、
それぞれに必要な環境があることを発見しました。
- 発達の第1段階/0~3歳(前期)・3~6歳(後期)
- 発達の第2段階/6~12歳
- 発達の第3段階/12~18歳
- 発達の第4段階/18~24歳
発達の第1段階/0~3歳(前期)・3~6歳(後期)
(前期)歩き始めてしゃべりだします。
この時期は良い事も悪い事もなんでも吸収する時期です。
言動が乱暴な大人がまわりにいる状態で育った子どもは表情まで変わります。
又、自分が住む地域の母国語を学びます。
この時期の子どもは、
環境をスポンジのように吸収する力「吸収精神」があるからです。
子どもの中に自我が育ち、自己中心の時期を迎えます。
(後期)環境を意識的に吸収していく時期です。
自分で作業を選べるようになり、意思表示をすることができるようになります。
この時期に大切になるのは、5感を使った原体験です。
原体験を重ねることにより、将来的にイマジネーションの幅を広げることに繋がります。
0~6歳で大切なことは「秩序」です。
いつも同じところにいつも同じ物が置いてあったり、
パパがいつも同じ場所に座る、いつも同じ道を通って園に通う、
いつも同じ所にカバンをかけるなど、毎日同じ繰り返し体験をすることにより、
物事を整理することができるようになり、さまざまな状況に対応できるようになります。